今回は、企業の融資の話をしたいと思います。
銀行では企業に融資する為に、会社の決算書を3期分預かりその会社にいくらまで金利はいくらで貸せるか判断します。
その決算書を元に格付というものを行い、ランク付けをします。
優良先、普通、ちょいやばい、かなりやばい、実質倒産先…(本当の名称は少し違いますが)
決算書で一番見られるのは企業体力が分かる「貸借対照表」と会社のキャッシュフローが分かる「損益計算書」です。
これらを元に格付けを行います。
それ以外は必要ないかと言えば、そうとも言えず、売掛金や買掛金明細も見られます。ただ売掛金や買掛金については、どちらかというと粉飾決算しているかどうかを判断する際に見られる書類ですので、今回はこの点については詳しく説明しません。
あとは直接社長から事業の話を聞いたり、その他の書類も見たうえで総合的に判断するのですが、融資額(借入額)が少ない企業については自動格付けといって、AIで会社のランクを付けます。
特に会社の利益が出ていない場合は注意が必要で、例えば退職金を出したことで一時的な赤字が出たとかであれば赤字になった理由付けができるので良いのですが、慢性的な赤字が出ていると判断された場合は、銀行からの評価がかなり低くなります。
この赤字というのは、決して事業がうまくいっていないから赤字になるというわけではなく、キャッシュフローは健全であっても、生命保険の入りすぎで赤字になる会社もあります。
えっ、保険の入りすぎで赤字になるの?
こんな風に思われる方もいると思いますが、生命保険も保険料が損金で落とせるものであれば、経費になるので保険料があまりにも大きく利益を逼迫してしまうと赤字になります。
特に今のコロナのような疫病が流行りだすと、一時的に会社の運転資金が回らず、赤字ギリギリで経営することも少なくないと思います。このようなギリギリの状態のときに節税と積立を目的とした生命保険に加入していた場合は、それが経費になるので、利益を出せず赤字となると、銀行からの見られ方は悪いです。
勿論一回程度の赤字であれば多めに見られますが、赤字が続いてしまうとその限りではありません。
実際にあった生命保険の話し
これは実際にあった話なのですが、ある企業が税理士から言われるがままに生命保険に加入していました。その生命保険は保険料を全額損金で落とせるものだったのですが、保険料が驚くほど高いものでした。
この会社は企業体力は十分にあり、全く問題がない会社と評価されていたのですが、生命保険が原因で経費率が高くなり、赤字になってしまったのです。また一度であれば良いのですが、生命保険は毎年同じ保険料が引き落としになるので、毎年赤字となり、最終的には借りている金利は以前より上がり、短期資金の返済を求められる等のペナルティがあったのです。
生命保険で税金対策をしようとした会社と税理士の思惑が思わぬところでしっぺ返しを受けたというお話しです。
節税目的で保険加入するのも方法の一つですが、もし保険で税金対策をするのであれば、保険に加入してもキャッシュフローが健全であるかどうかをきちんとご自身で確認し、ご自身できちんと理解してお入り頂かないと、主なぬところで会社を倒産させてしまうことがありますのでご注意ください。
もし自社の決算書が気になる方、金利引き下げのコツ、ご加入されている保険が気になる方は、元銀行員の独立系ファイナンシャルプランナーである私に是非一度ご相談ください。
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